初心者必見!パノラマ写真 解説

海や山などの広大な風景を眺めていて、その広大さをそのまま写真に写したいと思うときがあります。カメラは持っているし、RAW設定にしてあるし、バッテリーも十分あるので迷わず撮ります。

しかし、撮って確認してみると、その広大な眺めの一部しか切り取れないことに気がつきます。どうしてなのでしょうか?それは、カメラの視野は人間のそれよりもはるかに小さいからです。手持ちの広角レンズでは景色をすべて収めることはできず、さらに広い広角レンズが必要になってしまいます。

そういうときにはパノラマ撮影が便利です。複数の写真を撮ってそれをPCでつなげることで超広角レンズがなくても画角の広い写真が撮ることができます。パノラマを知ることで写真の視野が(文字通り)広がります。そのパノラマは最新のiPhoneでも撮ることができますが、ここではカメラで撮る前提での解説です。

パノラマとは?

以下はその例です。複数の写真をつなげることで、1枚の写真だけでは不可能な画角を実現しています。

panorama-141407-smpl

数枚をつなぎ合わせるだけの景色写真だけでなく、数百枚もの写真を結合して「ギガピクセル写真」を作るアーティストもいます。360gigapixels というサイトでは、六本木ヒルズからEOS 7D と400mmの単焦点で撮影した数百枚もの写真を結合した150 ギガピクセル(1ギガピクセルはメガピクセルの1000倍)の写真を見ることができます。

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必要なもの

パノラマ写真に必要なものです。

  • カメラ(コンデジでも可)
  • 17-35mmぐらいのレンズ:あまり広角すぎると歪みが出てしまいますし、望遠すぎるとたくさん撮らなくてはいけなくなるからです。
  • パノラマ結合可能なソフトウェア。LightroomやPhotoshopなど。
  • 三脚(可能であれば):これがあれば安定して撮ることができますが、手持ちでも撮れます。上のパノラマ例は三脚を使用していません。

被写体

被写体の動きがないほうがいいです。写真を複数撮るときにタイムラグがあるので、被写体が動いてしまうとソフトウェアで結合したときに不具合が起こる可能性があります。また、距離はなるべく遠くのものを撮りましょう。近すぎるとカメラを回転させたときに少しの回転軸のズレがパノラマに影響してしまうからです。

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撮り方

露出設定

ここでは垂直ではなく水平のパノラマを撮影するとしての解説です。(垂直パノラマは別記事かこの記事の加筆で紹介するかもしれません。)

  • カメラは縦:横ではなく縦で撮ることで結合したときのパノラマに高さが得られます、
  • 同じ露出(ISO、絞り、シャッタースピード)・同じ焦点距離:マニュアルであればISOはノイズを少なくするために低めの400以下に。絞り値は被写界深度を深く(ピントのあっている範囲を広く)するためにF8と高めに。シャッタースピードはそのときの明るさで決めてください。
  • 自動露出であれば、一度決めた露出をロックする「AEロック」を使いましょう。カメラにはこのボタンがあると思います。パノラマ撮影中はずっとこれを押し続けることで最初に自動設定した露出を固定します。
ae-lock
キヤノンEOSのAEロックボタン

重要なのは一枚目の露出と焦点距離を変えてはいけないことです。変えてしまうと結合したときに不自然になってしまいます。風景の中に明るさが違う部分があったらその中間の明るさを露出にしましょう。

撮る

  1. 撮るときにはカメラを水平線に向け、左右の端から撮りましょう。「左端から撮ったほうがいい」という解説が多いですが、別に右からでも問題ありません。
  2. 上下にズレないように真水平(こんな言葉あるのか知りませんが)にカメラを回転させる。上下にズレてしまうと結合した写真が傾いてしまいます。
  3. 2~4割ぐらいの幅が前の写真と重なるようにーしましょう。そうすることでソフトは結合するときにそれぞれの写真のつながりが分かるからです。どこからどこまでが重なっているかわかるようにするために、撮りながら木や岩など形のある目印を決めておくといいでしょう。
  4. ピントは同じ距離に
  5. ブレないボケていない:これは写真一般に言えますね。
  6. 回転するときには、回転軸からカメラ(のレンズ)が離れないようにしましょう。回転軸から離れてしまうと結合したときに歪みが大きくなってしまいます。以下の図では左は悪い例で、右が良い例です
  7. RAWで撮ることーパノラマに限りませんが、いつもRAWで撮るようにしましょう。
  8. 同じホワイトバランスで撮ること
panorama-rotate-axis-good-vs-bad
(左)悪い例 (右)良い例

解説!「RAW」ってなに?

撮り終わったら確認して以下のことを確認しましょう。

  • ブレていないか
  • ピントは同じ距離に合っているか
  • 2~4割ぐらいの幅が前後の写真のと重なっているか

ソフトウェアでつなげる

ここではLightroomを使って結合する解説です。Lightroom CC以前ではパノラマやHDR結合するにはPhotoshopに送らなければなりませんでしたが、CCからはLightroomだけで結合できるようになりました。

Lightroomに取り込む

panorama-merge-lr

 

選択して右クリック

右クリック>写真を結合>パノラマ… をクリック

panorama-merge-select-menu-lr

 

結合設定

自動で結合されて、周辺光量低下や歪みを修正してくれます。

いくつか補正項目がありますが、特に問題がなければデフォルトのままでも大丈夫でしょう。

結合」をクリック

lr-panorama-merged-2016-11-03-16-29-51

このプレビューではわかりにくいですが、実際の結合は以下のようになっています。それぞの写真の輪郭部分を強調してみました。

merged-photos-highlighted-145419

完了です。

パノラマのDNGファイルが新たに作られます。露光量やコントラストなどの補正で仕上げをします。

panorama-145437-smpl
Canon EOS 60D, 24 mm, 1-160 秒 (f – 5.6)

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