光学ズームとデジタルズームの違い

しばしばコンデジの広告フレーズで「驚愕の30倍ズーム」といったのを見たことがあるはずです。ズームすることで、自ら被写体に寄らずにその被写体を大きく写すことができます。カメラによっては広角から、いわゆる”超望遠”までカバーしているものが少なくありません。

しかし、カメラのズームには実は2種類あります。光学ズームとデジタルズームです。

今回はこれを紹介したいと思います。

その前に

光学ズームとデジタルズームを比較する前に、そもそもズーム倍率とは何なのでしょうか?キャッチコピーで「3倍ズームが可能!」と言ったときそれは何を指しているのでしょうか?

実は「3倍ズーム」といった数字にはあまり意味がありません。なぜかというとズーム倍率を求める式は

最大望遠の焦点距離 ÷ 広角の焦点距離

だからです。ですので、例えば「50-150mm」のレンズと「35mm-105mm」のレンズは両方とも「3倍ズーム」のレンズになります。同じ「3倍」といっても前者は望遠系になり、後者は広角系と、だいぶ違うレンズになってしまいます。

ですのでカメラを選ぶときはズーム倍率だけを見るのではなく焦点距離も見るようにしましょう。たいていは仕様表に載っています。

camera zoom spec sheet focal length

光学ズーム

さて、光学ズームとデジタルズームの比較です。

光学ズームは、レンズ内にある複数のレンズを動かすことで光を屈折させてズームしています。

レンズメーカーのサイトでレンズのスペックを見ていると、レンズの断面図があります。ズームレンズは単焦点に比べて内部にあるレンズが多いことがわかります。ズームレンズは多様な焦点距離を実現するためにそれらのレンズを複雑に動かす必要があるからです。

EF24-70mm
EF24-70mm

メリット:

  • 画質がいい。これがいちばんのメリットではないでしょうか。デジタルズームのように画像を切り取るのではなくレンズを動かすことでズームしているためです。
  • 前後にボケみがある。望遠にすればするほど前後がボケます。
  • 画素数を最大限使うことができる。デジタルズームのように画像の一部を切り取らないため、カメラの画素数を最大限使うことができます。

デメリット

  • 高価。物理的なレンズを動かすため価格は高めになります。

デジタルズーム

これを「ズーム」と呼ぶかは人によります。というのも光学ズームとはしくみが全く異なるからです。デジタルズームは、センサーが捉えた画像の真ん中を切り取って拡大するという後処理でズームを実現しています。

だた、単に画像を切り取って拡大しただけではギザギザになってしまうので、不自然にならないようにカメラ内蔵のコンピュータが空白になったピクセルを周囲のピクセルをもとに計算して滑らかにします。

digital zoom mosaic compensation

optical vs digital zoom thmb

メリット:

  • 安価。レンズという物理的なものを動かす必要がなく、画像を切り取るだけの内部処理なのでカメラが安価な傾向があります。
  • 手軽。一眼のズームレンズは手でズームリングを回す必要がありますが、デジタルズームの場合はカメラ側の「ズームボタン」によって簡単にズームできます。
  • 壊れにくい。光学ズームはレンズという物理的なものが複雑に動いているので、レンズやカメラを強くぶつけてしまったときに壊れやすいです。その点、デジタルズームは光学機器がなく内蔵のチップで処理されるので機構としては簡素で、ぶつけても壊れにくいです。

デメリット:

  • 画質が悪くなる。これがいちばんのデメリットだと思います。デジタルズームは「魔法」ではなく、画像の真ん中を切り取ってギザギザな部分を”ごまかす”だけなのでそのぶん解像度が低くなり、画質も悪くなります。

まとめ

「ズーム」には2種類あることを理解してカメラを選ぶときの参考にしてもらえればと思います。私としては、予算が許す限り光学ズームを選ぶことをオススメします。

スポンサーリンク