今回は、カメラのセンサーを解説します。カメラにとってのセンサーは人間で言えば心臓、パソコンで言えばCPUにあたる重要なもので、カメラにはなくてはならないものです。
どこにある?
カメラのシャッター幕の後ろ(撮影者側)。「デジタル」カメラですけど、センサーはアナログな装置です。
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何をする?
センサーを一言で言うと「アナログデータをデジタルに変換する装置」と言えます。
アナログとは?
アナログとは何でしょうか?
世界のすべてのものはアナログです。車、電車、人、山、時間 などなど。物事は途切れることはありません。一瞬で100時間過ぎてしまうといったことはありません。
しかし、デジタルでは違います。デジタルは「0(ゼロ)」と「1」から成っているので、基本的にカクカクの世界です。デジタルカメラも例外ではありません。
デジタルに変換
光はアナログな存在です。そのアナログな存在をどうやってデジタルに変換しているのでしょうか?
センサーを拡大してみると赤、青、緑のピクセル(photosites)がたくさん敷き詰められています(肉眼ではわかりませんが)。シャッターボタンを押して、絞りが絞られ、シャッター幕が開くと、レンズを通った光がセンサーに当たります。
デジタルカメラはカラーで撮影できますが、センサーが認識できるのはグレー(明るさ)だけです。センサーに色はわかりません。どういやって色がわかるかというと、赤、青、緑のフィルターを通った光の量を測っています。赤いフィルターを通った光からは青と緑の色は除去されます。それぞれの色のフィルターを通って、数値に変換されます。
赤いリンゴを撮影すると光はセンサーの赤いセルでたくさん記録されるので、カメラは「リンゴが赤い」と認識することができます。
センサー上のピクセルは画素数だけありますが、赤・青・緑 それぞれ1ピクセルなので、他の約2/3の色はわかりません。そこでJPEGで撮影時にはカメラ内で、RAWではPCでの現像ソフトで、その色の周囲の色を基に足りない色を補間しています。
「約2/3」と言ったのは、ピクセルを見るとわかるように緑のセルが赤と青よりも多いです。それは、人間の目が同じようなつくりをしているからです。
センサーサイズ
「フルサイズ」という言葉を聞いたことはないでしょうか?これはカメラのセンサーサイズを指していて、いくつか種類があります。代表的なのはAPS-C、フルサイズの2つです。フルサイズは35mmフィルムと同じ36 x 24mm。APS-Cはカメラメーカーによりますが、約22mm x 15mmになります。他にもマクロフォーサーズ、APS-Hといったサイズがあります。コンパクトデジカメやスマホカメラのセンサーはさらに小さくなります。
センサーサイズによって使用できるレンズに制限があることがあります。詳しくは別記事へ
センサーサイズを知るには?
自分のカメラのセンサーサイズを知るにはどうしたらいいのでしょうか?
カメラメーカーのホームページの仕様表に記載されています。
センサーは交換できるの?
レンズを交換できるのが一眼レフカメラの魅力です。空間を切り取る芸術である写真の切り取る角度を決める超重要なものです。ではセンサーは同じように交換できるのでしょうか?レンズと同じように違う画素数や感度のセンサーは手軽に交換できたらいいと思いますよね。
残念ながら(?)センサーは交換できないんです。センサーはそのカメラに備え付けもので取り外すことはできません。ですのでもし間違ってキズ等つけてしまった場合はメーカーに修理に出す必要があります。