LightroomやPhotoshopなどの画像編集ソフトを使っていたり、カメラのプレビューなどで、下の図のグラフのようなものを見たことはありませんか。
「なんか難しそうだし、あんまり役に立たなさそう」と思ってスルーしていたりしていませんか?
これは、ヒストグラムというのですが、実はすごく写真に役立つのです。今回はそれを説明したいと思います。
もくじ
ヒストグラムとは?
ピクセルの量と明るさの分布をグラフにしたもの
デジタル画像を拡大してみると、ピクセルと呼ばれる点(ドット)からできているのがわかります。その色や明るさを変えることでさまざまな写真を表示しています。
ヒストグラムは、写真をモノクロに変換し、そのピクセルの明るさを横軸に、量を縦軸にして、どの明るさにどのぐらいのピクセルがあるのか表しています。左端はシャドウという真っ黒な部分で、右端がハイライト呼ばれる真っ白な部分です。
(ヒストグラムにはRGBタイプや輝度タイプなどいくつも種類がありますが、ここでは説明を簡単にするためにモノクロのヒストグラムを元に説明しています。)
白、グレー、黒の場合のヒストグラム
下の図はそれぞれ画像が白、グレー、黒のときのヒストグラムを表したものです。①は白なのでヒストグラムは一番右側に寄っています。②はグレーという中間色なのでヒストグラムは真ん中に来ています。③は黒なのでヒストグラムは左端に来ています。
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どう使えるの?
ヒストグラムは明るさによって表示が異なることが分かりました。では、実際の写真ではどのように応用できるのでしょうか?
明るすぎる写真だと
写真が明るすぎると、ヒストグラムが右のハイライトのほうに動いていて、明るすぎることがわかります。ですのでLightroomなどの編集ソフトで明るさをマイナス補正すれば適正露出になることがわかります。
暗すぎる写真だと
写真が暗すぎると、ヒストグラムが左のシャドウのほうに動いていて、暗すぎることがわかります。ですのでLightroomなどの編集ソフトで明るさをプラス補正すれば適正露出になることがわかります。
なだらかな「山なり」が理想
ヒストグラムを見ながら明るさを補正するときの形の目安としては、なだらかな山なりになるようにするといいと言われています。中間の明るさが豊富で、右にも左にも寄っていないからです。
撮影時にはヒストグラムはどう使えるの?
編集するときにヒストグラムが使えることが分かったけど、撮影の時にはどう使えるのでしょうか?
カメラの画面が暗いときでも、露出が客観的にわかる
屋外で太陽が照り付けているときはカメラの液晶画面のプレビューが暗く映ることがあります。そのため「暗すぎる」と思って、露出をプラス補正して、後でPCで見てみると明るすぎてしまうことがあります。画面の明るさを変えることで画像を見やすくすることはできますが、それはあくまで構図やピントをチェックするのみに用いて、露出をチェックするのはヒストグラムにしましょう。
ヒストグラムを見ることで、周りの明るさに左右されず写真が適正な露出かどうかわかります。
しかし、絶対視しないこと
ヒストグラムは便利ですが、あくまで補助的に使うものであり、絶対的なものではありません。主役は写真ですので。ヒストグラムが「理想的」でなくても写真自体がOKだと思ったらヒストグラムにこだわる必要はありません。