「色収差」はどうして起こるの?

カメラで撮ったときにはわからなかったけど、PCで拡大してみると、画像の周辺にある輪郭部分にできる紫や緑のフリンジがしばしばあります。これは色収差というのですが、これによってシャープさが失われてボケた写真になってしまいます。

今回は色収差について解説したいと思います。

(色収差は英語で chromatic aberration )

chromatic aberration before after

(左は色収差なし、右は色収差あり)

完璧なレンズでは?

理想的な、歪みなどが補正された完璧レンズは、光線がレンズを通過してセンサーに一点に結像します。画像には色のにじみなどはありません。

上の図は、中央の点線が光軸、左から入射しているのが赤、青、緑の光線、右側の緑の板がカメラのセンサーです。

スポンサーリンク

実際のレンズ

しかし残念ながら、上のような理想的なレンズは現実には存在しません。赤、青、緑はそれぞれ波長が異なるため、レンズを通過したときの屈折率が微妙に異なります。また、光の入射角度が異なることで結像するセンサー上の点が異なってしまうことがあるためです。よって、現実には光線は一点に集まらず、ばらばらに結像してしまいます。これが色収差の原因です。

色収差には2種類あります

軸上色収差

英語では axial (longitudinal) chromatic aberration。光は色によって波長は異なるため、レンズを通ったときに屈折率が若干異なります。ですので色によって結像する位置がセンサーの前後にズレてしまいます。これが軸上色収差です。

例えば以下のような画像では、ピントが合っている部分は色がついていませんが、上下のピント前後のフリンジ部分に、緑と紫がかっています。

longitudinal chromatic aberration greek new testament

倍率色収差

英語:Lateral(transverse) Chromatic Aberration

倍率色収差は、斜めに入射した光がセンサー上で異なる倍率になってしまう現象です。同じ波長の光は結像しますが、色によってセンサー上の異なる位置になってしまいます。

Lateral transverse chromatic aberration

倍率色収差は安価なレンズを使っているとき画像の周辺部分に顕著に表れます。中心部分には色収差が少ないですが、周辺にいくに従って目立ってきます。高価なレンズでは倍率色収差が少ない傾向があります。

フルサイズカメラではセンサーの画角がAPS-Cよりも広いため周辺の色収差が見えやすくなります。その点APS-Cはフルサイズよりも若干「切り取り効果」があるため色収差は目立たなくなります。

Lateral(transverse) Chromatic Aberration

軽減するには?

色収差を軽減するにはどうしたらいいのでしょうか?

撮影編

軸上色収差は、レンズの絞り値を高く(暗く)することで軽減できます。昼夜で屋外の明るい環境の場合は開放で撮るのではなく F8 ぐらいまで絞って撮影しましょう。開放よりも色収差が軽減されます。

stop down aperture

Lightroom編

Lightroomにも色収差を軽減する機能があります。現像モジュール>レンズ補正>カラー にある「色収差を除去」にチェックを入れる。

これでLightroomで色収差を軽減することができます。チェックをつけるだけでも効果はありますが、さらに細かくフリンジの色や適用量などを調整できます。

Lightroomでのその他のレンズの補正については別記事をご覧ください

よくわかる。Lightroomのレンズ補正

correct chromatic abb in Lightroom

まとめ

レンズメーカーは、異なるレンズを組み合わせたりすることで色収差を軽減しようとしていますが、完璧にするにはやはりコストがかかりすぎます。ですので色収差の軽減は、絞る(暗くする)ことやソフト上で行いましょう。その点でも常にRAWで撮影することをオススメします。

スポンサーリンク